『怒りの仮面』

 感情にはいろいろなものがありますが、その中でも厄介なものが「怒り」と言われています。みなさんは怒っている人を見て「怖い」と感じるのではないでしょうか。怒りは未分化な感情と言われています。怒りは仮面のようなもので、その仮面の裏には「つらい」、「悲しい」、「怖い」、「恥ずかしい」、「焦り」など、様々な感情が隠れています。それを人は怒ることで何とか発散しようとしたり、相手の優位に立ってごまかそうとしたりしてしまうのです。 

 自分が怒りの感情に振り回されているときは難しいのですが、ふと落ち着いた時に「自分は本当はどんな気持ちだったのだろう」と振り返ることが大切です。「あのとき用事があって焦っていたかもしれないな…」などと考えて見ると、怒りの感情に隠された「ほんとうのじぶん」が見えてきます。参考文献:「しつけと体罰」森田ゆり著